見ているだけも思わず''うふふ''と顔がほころんでしまう、加藤美紀子さんのうつわたち。岐阜県瑞浪市で独立したばかりのフレッシュな作家さんです。制作のことなど、色々とお話を伺いました。
加藤さんとの出会いは、神奈川県茅ケ崎市で行われた「湘南茅ヶ崎クラフトフェア いちの市」でした。2023年春に初めて行われたクラフトフェアでしたが、100組強の素敵な作り手さんたちが集まりました。
店主夫婦も鎌倉から電車に乗り茅ヶ崎へ。茅ヶ崎駅から徒歩約5分の茅ヶ崎中央公園での開催でした。
見た瞬間に「お取り扱いしたい!」と思った加藤さんのくまちゃんたち。妙にリアルでとぼけた表情にキュン。
「古代オリエントや縄文時代の生き物の形をしていたり生き物が装飾されている土器が好きで、何を考えているのかよく変わらない表情をしていたり狙って作っていないおかしみのようなものに魅力を感じますし、影響を受けていると思います。 モチーフは色々な動物をやりたい気持ちもあるのですが、''木彫りの熊''が好きで実際に北海道へ行き、木彫りの熊や熊牧場でクマたちを観察していたら、体が柔らかいからなのか本当に人間のような動きをしていて面白いなぁとさらに好きになりました。現在は熊ばかり作っています。」と加藤さん。
お聞きして''なるほど!''と膝をうちました。木彫りのクマさん!何とも言えない摩訶不思議な愛らしさがありますよね。そして動物たちを実際に観察し、感じたことをそのまま陶芸に落とし込んでいるからこそ生まれるリアリティが、加藤さんの作品の魅力でもあります。
心がググっとつかまれてしまうこの表情。
元々絵を描くのがお好きで油絵を描いていていたそうですが、立体もやってみたくなり陶芸を始められたそうです。
「当初は大きなオブジェなど作ったり陶芸教室でバイトでも出来たら楽しいなぁくらいの考えだったのですが、 陶芸を始めたのがちょうどコロナ禍でした。家での時間の過ごし方について考えることが多くなり、所有し日々使ってもらえる、お家での時間が少し楽しくワクワク出来るようなものを作りたいなと思うようになりました。現在は主に花器や小さな置物、器を制作しています。」
コロナでイベントが中止になり、やっと始動できたという作家さんも多い中、加藤さんもその一人だったのではないかと思います。お会いした「湘南茅ヶ崎いちの市」は、店主自身も気分的に久しぶりに気負わずに参加できたイベントだったような気がして、本当に楽しかった覚えがあります。なお、加藤さんは今週末(2023年10月6日~8日)に開催される八ヶ岳クラフト市にもご参加されます!美しい八ヶ岳の自然の中で開催されるクラフトフェアで一日中楽しめます。機会ありましたら行かれてみてくださいね!
「焼き上がるまでどうなるか分からないのが陶芸の面白い所ですが、思うようにいかない時もあり、日々試行錯誤しながら制作しています。」と陶芸の魅力について教えてくれました。
何度見ても飽きることのない、新しい発見がある楽しいうつわ。加藤さんのこれからのご活躍がますます楽しみです。
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