京都で「アトリエたき」として、伝統を取り入れながらやわらかで優しい印象のうつわを製作されている友田多紀さん。制作のことなど聞きしました。
訓練校の図案科を卒業後、京都東山の窯元で絵付けの仕事に約5年間従事。その後、もう一度訓練校の形成コースで学ばれ独立。今はデザインから形成、絵付けなど全ての工程を考え、ひとつひとつの工程を丁寧に手作業で作成しています。
小さな頃から美しい模様が大好きだったという友田さん。お寺の建具や街並みの中にある石畳、手に取る絵本など、日々の暮らしの中にあるそうした「素敵なもの」を見つけて心の中に大切にストックしてきました。何気ない風景の中から友田さんの感性で見つけたそうした「素敵なもの」は作品作りに生かされています。
上絵付けや下絵付けなど使い分けることにより、ふんわりとした雰囲気の中に立体感が生まれ、つい引き込まれてしまう雰囲気です。
つい見入ってしまう繊細で上品な貫入は、素焼きを含め3度焼成することで表現しています。手間と時間をかけたからこそ作り出せるうつわです。
日常が少し楽しくなり、あるだけでほんのり幸せになるような、そんな思いを込めて日々作陶されています。
気張りすぎない上品なうつわは、日々の何気ない時間を上質にしてくれそうです。
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