神奈川県横浜市で作陶されている長浜由起子さんの作品を取り扱いさせていただくことになりお話を伺いました!
神奈川県伊勢原市のご出身の長浜さんは、小さなころから絵を描くことが好きで小学校の将来の夢には「イラストレーター」と書かれていたそうです。そんな長浜さんでしたが、陶器を見たりすることがとにかく好きになり、デパートなどで作品を見ては陶芸家になりたいと思うようになります。今思っても''どうして?''と自分でも思われるそうですが、とても自然の感覚でいつかは自分は陶芸家になると思ったそうです。そのお言葉通り、武蔵野美術短期大学の陶磁専攻学科で陶芸を学ばれ、その後大磯の作家さんに師事。大磯で独立後、2003年に横浜に工房を移窯します。
制作は陶磁器だけではなく、真鍮のカトラリーなども制作されています。実は長浜さんの旦那様も鉄を使った作品を作られている作家さんで工房が同じ敷地内にあります。
こちらの素敵なポストは旦那様の手作り!
「真鍮のカトラリーは材料もありますし、作れる環境もあったのでやってみたという感じです。」
と楽しそうにお話になる長浜さん。お話していると、何かを作ることが大好きでたまらないというワクワク感がこちらにも伝わってきます。
さて、早速作品のご紹介です!
どこか懐かしさの残る絵柄。
フランスのアンティークが好きで、そういったお気に入りを自分の中で作品に落とし込んでいくそうです。ほっこりした上絵の風合いが心をそっと癒してくれそうです。
土は瀬戸のブレンド土。半磁器の作品なので柔らかな土の風合いと、磁器のきらめき感があります。手のあとがやさしく残る型をご自身で制作し形成しています。
作品によって貫入が現れているものもあります。焼成の時の釉薬の収縮により起こるヒビ模様(貫入)は作品に深みと趣をあたえています。
ノスタルジックな情景が浮かぶ女の子シリーズ。
サイズや形など、現代の暮らしにあったものに調整するようにしています。息子さんのコーヒーを入れている様子をヒントに、カップは昔よりも少し小さめにサイズ調整したそうです。なるほど確かにコーヒーにこだわる方や専門のお店などは少ない量で飲まれる方も多くなってますね。
女の子カップは高台部分がクラシックな感じでモダンです。
八分目 容量約150mlです。
こちらのアンティカシリーズは、ヨーロッパのアンティークをイメージして制作されました。アンティカは長浜さんの俗語だそうです。落ち着きのあるシンプルな色合いと優雅なカタチがとっても素敵です!
長浜さんの作品は始めてご利用になる前に、目止めをすることをお勧めします。特にアンティカシリーズは水分が染み込みやすいので、経年変化を緩やかに楽しむため初回ご利用前にされることをお勧めいたします。
長浜さんのおススメの目止め方法:
鍋に器がかぶるくらいの米の研ぎ汁(米の研ぎ汁がない場合、水に小麦粉を少々入れても可)と器を入れて中弱火にかけ、沸々してきたら弱火にして10分くらい煮沸してください。その後火を止めて自然に冷ましてください。冷めたら、中性洗剤などで洗い、しっかりと乾燥させてからご使用ください。
目止めをすることによって、色染みや油染みなど幾分防ぐことができます。ご面倒ですが、ひと手間かけることでお気に入りの器を長く楽しめます。
「ある若い方が、初めて作家の器ものとして買ってくださった方がいて、お料理を盛って食べたら味が違ってたと言われたのが本当に嬉しくて。そういう器をこれからも作っていきたいなと思ってます。」と長浜さん。これからも溢れでる創作力のまま、素敵な作品を生みだされていかれることと思います。
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