岐阜県で作陶している作家 藤村佳澄さんに工房でお話を伺いました。
藤村さんは、広島県呉市のご出身。尾道の大学の美術学科でデザインを学ばれている時に、ある作家さんのコップを目にし、「こういう生き方もあるんだな...。」と思ったのが、陶芸家を志すきっかけだったそうです。
「生活で使うものを作るということが良いなとも思いました。」と藤村さん。
静かにゆっくりとお話になり、こちらの質問にも言葉一つ一つを考えて答えてくださいます。よどみなくお答えになるわけではないですが、お聞きする話はいつもストーリーがあって、すっと聞く人の心を動かす。そんな藤村さんの瑞々しい感性が投影されたうつわは、温もりのあるやさしい質感と美しさを感じます。
大学卒業後に学ばれた岐阜県多治見市の陶磁器意匠研究所を2012年に卒業。今も多治見市で作陶活動をされています。お邪魔した工房は、多治見市の街中にある日本の古民家を作業場にされていて、やさしい光が入り込む空間は、藤村さんが作り出す器にしっくりと調和していました。
お花やお菓子などをモチーフに和洋折衷な雰囲気を大切に。全ての作品は型などは使わず、
藤村さんの代表作のカヌレ茶器。ロクロでさまざまな器を作ってた時に、端の方を曲げたら''カヌレみたいだな''と思い作り始めたのがきっかけだそうです。
どの作品も優雅さを感じるフォルムと清らかで気品漂う白磁に目を奪われてしまいます。使う人の側で穏やかに佇み、長く愛されるようにと願いを込めて作陶されています。
土は岐阜県南東部に位置する瑞浪の磁器土を使用。白いマットな質感の釉薬は汚れが内部まで染み込むことがなく、
「これから作ってみたいものは、5年〜10年程前にやっていた、
これからのご活躍もますます楽しみです!この度はお忙しいところお邪魔させていただきありがとうございました。
藤村佳澄さんの作品はこちら